ハイレゾロスレスストリーミング配信「mora qualitas」が始まるらしい
日本国内で音楽サブスクリプションサービスが本格的にスタートしたのは2015年の6月くらいである。LINE MUSICとかAWAが始まって、7月にApple Musicがスタート。9月くらいにGoogle Play Musicが参入といった感じだったと思う。Spotifyは遅れること1年、2016年9月末のスタートであり、さらに遅れて今年の11月にYouTube Musicが始まっている。
この3年間で主要なサービスが開始され、市場にもそこそこ根付き始めているのではないかと思う。聴ける曲も3年前とは雲泥の差であり、一部、こだわりの強いアーティストが不参加ではあるが、日本の歴代売上枚数のランキングTOP10を見れば、サブスクで聴ける人の方が多くなっている。
(ちなみにTOP10で聴けないのは、B'z、サザン、ラルク、ZARDである)
そして今日になって、SONYがハイレゾロスレスストリーミング配信を始めるというニュースが入ってきた。開始予定は2019年春である。このサービスが既存のサービスと違うのは、ハイレゾとロスレスを配信するところにある。
Apple Musicとか、Spotifyというのは、いわゆる圧縮音源で配信をしている。端的に言えばCDよりも音が悪い。悪いといっても音楽を音楽として楽しむ分には必要十分な品質はある。ただオーディオとして聴こうとすると、ちょっと物足りない。
とはいえ、現在のネット環境でストリーミングするとなると、データサイズは小さい方が好ましいのも事実で、今までは圧縮音源のサービスばかりという状況だったわけである。一応、日本でもDeezerというロスレスストリーミングを行うサービスは海外から1年前に参入済みなのだが、いかんせん参加レーベルが少ない。
そんな流れの中、SONY系のサービスであるmoraはダウンロード配信のみ展開していた。とはいえ、明らかにダウンロード市場はジリ貧である。どうするんだろうと思っていたところで、満を辞してハイレゾとロスレスでストリーミングするというニュースが入ってきた。注目度は高い。
SONYは日本にサブスクというものが本格的に入ってくる前に、実は聴き放題サービスを展開していた。2012年7月から始まった「Music Unlimited」である。だが時期尚早だったのか、2015年3月で撤退している。その数か月後から本格的にサブスク市場が日本でも立ち上がっていくのだから皮肉なものである。
いち早く市場に参入したものの軌道に乗せることができず、結果としてサブスク市場に最後発で再参入することになったSONY。掲げた付加価値はロスレスとハイレゾである。この高品質路線が一般に受け入れられるかどうか。
SONYが国内でハイレゾをプッシュし始めたのは2014年のことである。サブスクが始まる1年前になる。それなりの認知はされているとは思うが、期待されたほどの一般化はされてないと思う。なんだかんだでハイレゾ音源は曲単価400円から500円と安くはないのに加えて、その良さが誰にでも明瞭にわかるものではないということも伸び悩んだ理由だと思う。
ここまで書いて文字数のノルマを超えてしまったので、続きは明日