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あの人達は無料ブログの強制広告でも訴えるのだろうか

著作権トラブル解決のバイブル!  クリエイターのための権利の本

著作権トラブル解決のバイブル! クリエイターのための権利の本

 

今日も今日とてネタに悩むわけですが。こういう案件が話題になっているみたいですね。

 

yowai-otoko.hatenablog.com

 

当事者同士でただ殴り合えばいいんだと思うんですけど、ただいくら商用利用は禁止って権利者が言ったところで、著作権法上、正しい形での引用がされた場合は、拒否権ってものがそもそもありませんから、争点としては引用が成立するかどうかしかないんじゃないでしょうかね。

 

でも作者の人は

 

 

「無断商用利用」の部分が許せないみたいで。これだと、そもそもなんか噛み合わないんじゃないかなって。「無断商用利用」を問題とするためには、その前段階で「引用が成立してない」という状態が必要なわけですよね。

 

だからなんとなく、作者の人も著作権法上の引用というものを熟知はしてないんじゃないかなっていう気がします。知ってるなら「引用は不成立だと思われるので、規約にある通り商用利用は認めない」って書くと思うんですよね。

 

商用利用下における引用は認めないなんて話が成立しちゃったら、世の中の売ってる本で引用が使えなくなるわけで、それこそ世紀末ですよ。21世紀の法治国家とは思えません。

 

でも通知のお手紙中、

 

通知人以外の者による本件画像の利用は、著作権法及びピクルー利用規約の範囲内でのみ可能となっております。

 

って書いてあるので、弁護士さんも引用成立だったらセーフってわかってると思うんですよね。ちゃんと著作権法およびピクルー利用規約の範囲内」って書いてる。わかってなきゃ弁護士バッジつけてないとは思いますけど。そのあとのパートでシレッと何もなかったかのように進行してるのは意図的でしょうね。怖いなー

 

ちなみに広告はっつけていることで「商用」とみなしているみたいですけど、まぁそれはいいんです。金額の大小はあれども、そういう判断をするというのは理解できます。でもこの作者さんと弁護士さん、ライブドアブログとかスマホで見ると広告強制表示されるブログに、強い女メーカーが貼ってあったらどういう判断するんでしょう?

 

それがブログサービスによる広告なのか、ブログの書き手が自分で貼り付けた広告なのか、ちゃんと分析して判定して理解した上で訴えるんでしょうか? はてなブログだって無料で使っていると広告の強制表示はありますしね。

 

広告が表示されていることを商用利用の一つの定義として訴えてくる人たちがいるかもしれないっていうのは、無料ブログユーザーにとっても無視できない問題な気がします。勝手に広告が表示されて邪魔に思っている上に、ついでに訴訟リスクまであるなんていったら、怖くて無料ブログなんて利用できませんて。

 

と、こういう視点でこの問題をクローズアップしていけば、もしかしてブログサービス側による強制広告表示問題というのが解決できるのではないかという思いが首をもたげてきたのです。

 

「あんたらが勝手に広告を表示するから商用利用って思われて訴えられたわ!」

 

こんなことがあってはいけません! これは潜在的なリスクで済んでいる間に解決すべき問題ではないでしょうか? ライブドアブログさん、スマホサイトの広告を消すオプションを用意してください! 利用者が訴訟的にリスキーです!

 

というわけで本日は、「ブログにおける広告表示による訴訟リスク」という、この案件をちょっと斜めからの切り口でお送りしました。また明日!

 

どちら側もなんか悪手打ってる気がしますけどね