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資料に違法アップかもしれないものを使う漫画家ってどうなの

 

赤松健画集 Collected Paintings of KEN AKAMATSU

赤松健画集 Collected Paintings of KEN AKAMATSU

 

著作権法に関するあれこれ、昨日の朝日新聞の報道によって盛り上がっていますね。結局一般の人が法律に関して興味を持つのは、身近な出来事が関わってこないと無理なんだなって思いました。つまりスクショですね。

 

2012年の映像と音楽の違法ダウンロード刑事罰の時とか、完全スルーしてた人もスマホ時代のスクショとなると、途端に興味を示すのですから、人間というのは現金です。自分に直接関係してこないと、関心が持てないというのは人間の本質なんでしょうね。

 

そんなわけで、今日は今回の騒動でタイムラインを眺めながら思ったことを書いていきたいと思います。

 

漫画家、イラストレータ

hon.jp

 

スクショNGというのは、海賊版サイトの内容を一般人が保存する手段を消すためのアイディアだと思うわけですよ。ダウンロードじゃなくてスクショならいいでしょっていう屁理屈を潰すためですね。

 

そうやって既にある違法コンテンツを保存する道を一つ潰すことで、再拡散していくことを多少なりとも防ぐことができると思うわけです。つまり漫画村みたいな存在に対しても長期的には完全に無意味っていうわけではないはず。

 

ところが漫画家、イラストレーターという人種は、資料として違法合法関係なくネットにある絵をダウンロードして、己の創作の資料として使うと言っているんです。だから静止画のダウンロード違法化は困ると。上の記事でも漫画家の赤松氏が言ってますし、タイムライン上で複数の絵描きさんが言っているのを見ました。

 

何を言っているのでしょう、究極的にはネット上にあるコンテンツは全て正規なものであるということを実現するための、法律じゃないですか。あの案ですぐにそれが実現されるって意味じゃないですよ? 究極的な理想の着地点としてはです。

 

ところがその正規コンテンツを製作している漫画家、イラストレーターが、そもそもの創作の参考に違法アップのものを使っていたら本末転倒じゃないですか。記事中にもこうあります。

文化庁は「違法なものを創作の参考にするのはいかがなものか?」という見解

 

文化庁超・ド正論じゃないですか。どう考えても漫画家イラストレーターがおかしい。「盗んできたレシピで美味しい料理を作る店をやってます」みたいな話ですよ、赤松先生。今、みんなやってるんだから実態を考えろとか、よくもまぁ盗人猛猛しいことを言えるもんだと驚いてしまいます。

 

一般人に正規コンテンツを見ることを求めるんだから、そのコンテンツの製作に使う資料は、きっちりと正規の手段に乗っ取って入手したものを使うのが筋というものじゃないですか? 入手しやすいネットからゲットしますなんて、読みやすいから漫画村を使います、ミュージックFM使いますってSNSで発言しちゃう子供と一緒ですよ。

 

赤松先生は絶版漫画を集めてマネタイズを考える前に、漫画家イラストレーターが自由に資料として使える漫画、絵の資料サイトでも作るべきじゃないですかね。各創作者から資料用にどうぞって提出されたものだけを集めればいいんですよ。

 

違法アップのものを参考にして、みんなやってますなんてドヤ顔でいう年齢じゃないと思います。漫画家の品性を疑われかねない発言ですよ、全く。私なんか、やっぱ創作だけしてきた人って、なんか世間ズレしてるんだなぁって悲しくなりましたもの。

 

そしてズルいなぁと思うのが、自分の自己都合な主張を通すために、あれこれ著作権絡みの運動をしてカモフラージュしてるんじゃないかってことです。一般社会への警鐘として一般人の味方をするフリの裏では、自分の資料ダウンロードを守りたいだけってわけですよ。ため息でます。

 

というわけで、あなたが正規で買ったあの漫画も違法で汚れてるかもしれないという話でした。また明日!

 

関係ないけど今日発売

寄宿学校のジュリエット(12) (講談社コミックス)

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自己都合しか考えてなくて悲しくなる