ほどほどに、ほぼほぼ

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もう毎シーズン28人ほど自由契約にされてはいかがですか?

「巨人軍は紳士たれ」と言ったのは、正力松太郎さんだったでしょうか。球界の盟主たる巨人軍ですから、当然のように選手は紳士にならなければいけないのだと思います。しかし、なんなのでしょう、今回の上原再契約劇は。

 

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上原を獲るとか獲らない、他球団からのオファーがあった、なかったとかは問題の本質じゃないわけですよ。そこは正直どうでもいい部分で。とりあえず上原を支配下から外れた自由契約にすることで、プロテクトで若手を一人確実に守れるわけですよね。

 

自由契約時に他球団からオファーがあっても選手は受けるも断るも自由に行動できる。一方で、支配下でプロテクトから外れている場合は、人的補償で選ばれると選手に拒否権はないし、拒否するとプロの舞台で野球ができないわけですよ。

 

同じプロテクトされてない状態だとしても、この2通りのパターンでは、全く状況が違ってくるわけじゃないですか。巨人と上原には得しかないんですよ、これ。

 

つまり、ものすごい極論を言えば、毎シーズンに主力28人を自由契約にすれば、本来プロテククトできなかった若手28人をプロテクトできるわけです。もちろん自由契約になった本来の主力には他球団から札束波状攻撃でぶん取られるリスクが相当に高いので現実的な話ではないわけですが。

 

でも戦力的に微妙な状況のベテラン選手が何人か居たとしたら、裏で話をつけてですよ、自由契約にしちゃうという方法で、プロテクトする若手が増やせると気づいたんですよ、巨人の誰かが。

 

この方法のズルいところは球団と選手に損する部分がないわけです。自由契約時に他球団からもっといい条件の話があれば、それはそれで選手にはいいことでしょうし。球界はこの方法を二度と使えないように、自由契約からの同球団への再契約には制限を設けるべきでしょうね。すぐに。

 

それにしても、裏は何もなかったとしたとしてですよ。明らかに疑われるであろうことを、最大限に疑われるタイミングでやっちゃうっていうのは、正直ちょっと危機感がなさすぎなんじゃないでしょうか。

 

ふつう、ちょっとやましさがあるので再契約の時期をもっと後ろに後ろにズラすと思うんですよ。上原が投球練習初めて、投げれそう、シーズンいける、そういう判断が可能なタイミングですよ。球見て判断ですよ。松坂だってテストしたでしょう?

 

なんで坂道ウォーキングしてます、みたいな段階で再契約決定なんですか。もう本当に意味がわからない。疑われると予想すらしていなかった? そんな間抜けが球界の盟主なはずないでしょう? 悪巧みは分かっててやるものです。

 

と、考えを進めていくと、巨人はもしかして、「こんな抜け道があるよ! みんな気づいて! これマズいっしょ! 対策して!!」とアピールするために、わざと悪者になったのではないでしょうか。

 

ああ! これなら紳士です! すっごく紳士! 正義の味方感が出てきた! その紳士的で真摯な振る舞いに感動すらしちゃう! 嫌われる勇気ってやつですよ、これ。

 

そんなわけで早く野球のシーズンになりませんかね。

 

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