BanG Dream! 2nd Season 1話を見て
長い長い24時間TVを最後でやっとセカンドシーズンの1話が放送されたのだけれども。2年前の1期は作画とかで随分と損をした作品だったというか。ストーリー的には案外といい青春ものだと思ったのだけれども、見た目が悪いと性格が良くても評価されないというケースは世の中には多いわけで。
というわけで、今回のセカンドシーズンからは3DCGアニメという製作になったのです。素直に作画のいいスタジオに作らせると行かずに、敢えて嫌う人も多い3Dに行くところがブシロードだなという。
アニメファンってさ、そんなに革新的な人って多くないと思うんですよ。どちらかといえば保守的というか、大きな変化を嫌うというか。だけど周りで大絶賛だとその流れに逆らわない。良くも悪くも特別な人じゃなくて普通の人だと思うんですよ。
だから3DCGだと、よっぽど出来が良くないと叩かれるだろうなぁというか、出来が良かったとしても叩かれるだろうなぁって。3Dであることが悪という人も多いから。
で、実際のクオリティを見ると、随分と良くなったなぁという印象でしたよ。部分部分ではCG臭さみたいなところはあるんだけど、表情づけも昔よりも全然良くなっているし、手描きだったら動かしてられないよっていう部分でも動いている。
従来のアニメのライブシーンとか、超絶作画っていっても、一人だけのショットでそこに全力投入じゃないですか。1画面に超絶動いているキャラが複数は登場しない。
でもBanG Dream!のライブシーンはCGだからむしろ全員が常に動いていて、誰かのアップになっているときに、見切れてるキャラでさえ、画面の片隅で動いてたりする。この辺はCGじゃないと出来ない芸当だなぁと。
あとライトとか光の処理も、手描きアニメよりもあれこれ試行錯誤できるんだろうなっていうカットが随所にあって、結果として3Dは正解だったと思うんですよ。何と言っても3Dってゼロから作るのは大変だけど、一度作ってしまえば、それは資産になるじゃないですか。
それを使ってみたり、まぁ改良したりで、あれこれ作るのがゼロよりかは容易になるでしょう。その辺をブシロードは狙っているんじゃないかなと。あと業界のポジション的にブシロードって失敗しても許されるというか。大成功を義務付けられてないっていうのも、あれこれチャレンジできる要因だと思うんですよね。
例えば、京アニが3DCGやりますって言ったら、ものすごく批判されると思うんですよ。あなたのところのストロングポイントは何かって。でも、手描きアニメの時代が永遠に続くとも思えないわけで、どこかで京アニほどの安定した技術があったとしても生き残りのためには新しい技術を開拓する必要があるわけで。
でも京アニくらいの規模感のスタジオだと、なかなか全く新しいチャレンジってのは、そうそう気軽にできるものではないだろうなぁって思うと、第一線のスタジオってのも大変だなって。
ブシロードだと自社コンテンツで好き勝手にあれこれ実験できてしまうって強みだなぁと。やっぱIP持ってるのは強いなって。
「BanG Dream! 2nd Season」1話明け会見
ところで、さっき1話明け会見という、アニメ業界では聞きなれないことをやっていたんだけど、これ多分、プロレスから逆輸入したんじゃないかな。試合後のインタビューみたいなのをアニメでもやればいいじゃないと。
YouTubeその他のネット媒体を使えば、好きなタイミングで好きなことを発信できるのだから、どんどんやっちゃおうと。
木谷氏のインタビューで、「とにかく量を出してなんとか食ってもらって、その中の何人かが美味いと思ってもらえればいい、とにかく食わせないと」みたいな話をしていて。これは真理だなと。食わず嫌いが多いから。
セカンドシーズンは、毎話ライブシーンが入るらしいんだけど、アニメの後にバンステっていうリアルライブ映像を流す番組を流すのも考えたもんだなぁって。今、アニメで流れてた曲が、今度はリアルバンドで流れてくるわけでしょう? リアルライブに興味を持たせる良い仕掛けだなと。
なんだかんだでアニメ業界で、あれこれ仕掛けを頑張ってるブシロードは今後も注目していきたいと思います。